[漆の実のみのる国]は、窮乏する米沢藩の財政改革に尽力した、
”上杉鷹山”が主人公の歴史小説です。

この作品が藤沢周平の絶筆とされていますが、その故か、
まだ漆の実がみのるところまで行き着かないまま終わっています。

しかしそれでも尚、全編を通して、
透明な明るさと希望に満ちた素晴らしい作品です。

藤沢周平の作品と出会い、まずその文章の端正さに惹かれたのですが、
この作品も、静謐ともいうべき筆致で描かれています。
明確に”文体”を持つ数少ない作家の一人だと思います。

主人公の上杉鷹山は、ノブレス・オブリージュを体現したような人物です。
(ノブレス・オブリージュ=高貴なる者に伴う義務)
先月は参院選でしたが、現代の政治家もこのようであって欲しいと切に思います。

鷹山が詠んだ歌として有名なのが、
”為せば成る 為さねばならぬ何事も 成らぬは人の為さぬなりけり”

我が身は襟を正すばかりです。

 

 

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