音楽の素養はないのですが、仕事中にはクラシックを聴いています。
その内の一枚が、フジコ・ヘミングのベストアルバム[ラ・カンパネラ] です。

あるとき、偶々この方のドキュメンタリー番組を見ました。
日常生活も撮影されていましたが、
洋服一枚も既成のままではなく、必ずご自分なりにアレンジをされる。
襟元にちょっとレースを飾り、そしてピアノを弾き、猫を可愛がり。

芸術家の日常らしいと思いながら見ていて、朝食をとる場面に驚きました。
立ったまま、鍋から直接食べていらしたからです。

”一人で食事をするときにも食卓を美しく整えているなら、それは幸福な人生だ”
と何かで読みました。

彼女の半生も紹介されていましたが、
数奇・波乱というナレーターの言葉が空疎に聞こえるほど、受難の連続です。

どうしても大切なもの以外は切り捨てるしかなかった、
食事は生きのびるためのものでしかなかった、その凄絶さに思い至ります。

番組をみてすぐにCDと著作を購入しました。
演奏は心に響きます。

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。