宇美町の女性税理士・世利です

「悲しみはかわいがれば、雪だるまのようにいくらでも大きくなってゆく」

随分以前に、白洲正子のエッセイで読んだ記憶があります。
なんという痛烈な、手厳しい一節でしょうか。
「雪だるま」という比喩の秀逸さ!
坂道をどこまでもどこまでも転がってゆく雪だるま。
自身がすべて雪で、その体にさらに雪をつけてゆく。
その情景がすぐに浮かびます。

客観性を失い、周りを見ることなく、自身の悲しみとだけ向き合い、
その悲しみを撫でさすってばかりでは、たしかに哀しみが増すばかりです。

しかし、そういう時期が必要なときもあります。
「日にちが薬」と言われるように、歳月だけが和らげてくれる、
どうしようもない悲しみ。
かの白洲正子が、それに思い至らないはずもなく、
そんなことは百も承知、二百も合点。

その上での、背中をパンと思いやりをこめて叩くような一節。
こういう言葉を世の中に伝えるには、覚悟がいります。
ホントに、さすがさすがです。

 

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