福岡市の税理士・世利です――

幸田露伴の孫、幸田文の娘、
青木玉が家族を描いた随筆集です。

全編が美しい日本語。
淡々と静かに連ねられる言葉。
それだけで、ヒタヒタと胸の内が満たされます。

読んでいると、やわらかい空気の層が、
自分を包みこむような気がしてきます。
……内容は厳しいものもあるのに。

幸田露伴と幸田文の人となりを描いていますが、
露悪的ではもちろんなく、甘くもなく、感傷に走らず、
絶妙な距離感を保って、深い愛情が描かれています。

幸田文の精神は強靭にして優雅。
見事な女性です。
こういう女性が確かにいた、そういう時代がありました。

 

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