福岡市の税理士・世利です――
企業の栄枯盛衰を目にしたとき耳にしたとき、この、
[子故の闇]という言葉を思い浮かべることが間々あります。
一代で企業を設立・発展させても、二代、三代、続くほうが稀です。
古川柳に、”売り家と 唐様で書く 三代目”とあるくらいですから、
やはり昔々から、創業者がどれほど有能でも……という事でしょうか。
自分の子供にすべてを残したい、という思いは、
本能とも呼ぶべきものかもしれません。
しかし、人には当然ですが適性があるので、
後継者にと望んでも、その任に能わずという場合があります。
その時、非情な決断が出来るか否か。
ここで情に引きずられれば、もう会社の存続は風前の灯火です。
それでも、周囲に諌められても [子故の闇]
従業員を始め、関係者はたまったものではありませんが、
実に人間らしいとは言えると思います。