福岡市の税理士・世利です――
昔々、斯界でよく嘆いて言われておりました。
「日本人は税金を”取られる”」と言う。
取られるというのは、何か災難にあったような受け取り方なので、
取られたあとは「ああ、ヒドイ目にあった。ヤレヤレ」で、無関心になってしまう。
これが、
「税金を”納めた”という主体的なものであれば、
その後の”税金の使い道”にも大いなる関心を持つはずなのに」
思えば高度成長期の頃、すべたが右肩上がりで、
皆がどんどん豊かになる時代のノンキなお話でした。
会社員は、原則、所得税・住民税・社会保険関係すべて給与天引きです。
(確定申告をすべき事態が起きれば別ですが)
会社まかせで、全く無関心、
給与明細の控除欄などロクに見もしない人も多かったと思います。
現在は、当時に比べれば、遥かに税金の使い道にも行政にも、
世代にかかわらず、シビアに関心が強くなっているようです。
会社員の場合も、社内でわざわざ総務に質問しなくても、
ネットを活用して自分に必要な情報をシッカリ得ています。
素晴らしく良いことと思いつつも、
「そうか……成長し続ける時代とは違うのかあ」と、ちょっとシミジミします。