福岡市の税理士・世利です――

紛うことなき恋愛小説であり、親と子の物語でもあります。

……映画やドラマになりましたが、そちらは? 全く別物だと私は思います

時代小説ですので、つい、そのカテゴリーで考えてしまうのですが、
美しいとしか言いようのない恋を描いて、余すところがありません。

制約だらけの背景が当然あり、忍従が、それ故に人を成長さます。
止めどない自由は何をもたらすのか、何をもたらさないのか。
考えさせられます。

藤沢周平は、どちらかというと病身だったそうですが、
精神は強靭で、鋼のような方だったのではないかと思います。
抑制された筆致に、しなやかな強さをいつも感じます。

主人公二人が、まだ思春期の頃の瑞々しさと切なさは、
大人になると見失ってしまうものです。

夏の休暇に読むにふさわしい物語だと思います。

 

 

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