福岡市の税理士・世利です――

田辺聖子の短編連作集:姥シリーズ、
[姥ざかり・姥ときめき・姥うかれ・姥勝手]と四冊出ています。
――しかし、姥という文字⇒女が老いた=ミもフタもないですね。

主人公の歌子さんは、実にあっぱれな自立している老婦人で、
凡そ精神が解放され、自由闊達を体現しています。

ただ一点欠けているのは、歌子さんには今はパートナーがおりません。
(ボーイフレンドはいます)

「暑いね」「寒いね」と言い合う相手がいる幸せ、はありませんが、
他の面では溢れかえるほど恵まれています。

「贅沢は好きだが、浪費はしません」という健全な金銭感覚をお持ちで、
行い澄ました令夫人というわけでもなく、
仕事をし、世間の荒波を乗り切った、長所も欠点もある老婦人です。

最終巻では、歌子さん御歳八十才、
「老いては子に従わない!若い人には合わせない!」と仰せです。

来し方行く末をつらつら思い、ちょっと気分が沈んだときに読むと、
「シャンとしなはれっ!」と、歌子さんの叱声が聴こえるようです。

 

 

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