福岡市の税理士・世利です――

[針箱の 内は一生 片付かず] 江戸古川柳です。

確かに、確かに、針箱(今なら、ソーインブボックス)の中は、
予備についていたボタン、取れたボタン、どの洋服の分か不明なスナップ、
などなどで、ゴチャゴチャといつも片付きません。

江戸時代なら、今よりはるかに、糸も端切れも貴重品です。
ホンの少しでも取っておいたはずですから、一生片付かないのも無理はありません。

時代小説を読むと、 [何度も水をくぐったらしい着物……]という表現が出てきます。

着物は、その下に襦袢等がありますから、
直接皮膚に触れる襟、袖口、裾、を手入れして(あて布をしたり)、虫干しをして。
[洗い張り]までするのは、相当着込んだあとでしょうか?

そこでやっと水をくぐるので、それを何度もとなると、長い年月着古した事になります。
つまり、貧しさを表現しているわけです。

現代の金銭感覚からいうと、相対的な価値がかなり異なるのが、着物と日本酒。
今よりはるかに贅沢品だったようです。

20センチそこらの糸や、端切れで一杯になった針箱と、
物を大切に愛おしんだ女性達の姿が目に浮かぶ川柳です。

私はかなり思い切って何でも捨てるほうですが、
ソーイングボックスの中、そしてドレッサーの小引き出しの中は片付きません。
試供品の美容液、使わなくなったバレッタ、随分前に買ったチークやアイシャドウ。

[ドレッサーの 内も一生 片付かず]

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。