「力を抜いて下さい」と言われつつ、コーチからさせられたことは、
《うつぶせに浮いて、片腕だけを、大きく回す》
回すのも、クロールのようになどではなく、とにかく大きくただ単に回す。
これをず~っと30分間。
一応浮いてはいますが、回すときは力が入ってケッコウ沈みます。
息継ぎなどしませんから、3回位回したら息苦しくなるので、いったん立ちます。
そしてまた回す。ただただ《力を抜く》それだけを考えて。
レッスンは週2回でしたが、レッスン以外の日にもプールに行き、同じことをしました。
少し歩く、うつ伏せ腕回し、また少し…… 。
「何やってるんだろう?」という周りの冷たい視線に耐え、ひたすら繰り返しました。
結果的に、これが非常~に非常~に良かったのです。
この時期に、ケノビやビート板キックや、他のことをしなくて正解でした。
つまらないといいますか虚しくなるような練習だったのですが、
《力を抜く》それだけに集中して、自分なりに試行錯誤が出来たのです。
結果、ジタバタ・アワアワしなくなり、つっぱるような無駄な緊張がとれました。
コーチからも、
「大人になって水泳をして、こんなに早く力が抜けた人は初めてですよ」と褒められました。
(おそらく他の方は、コーチに内緒でキックなども試みたのだと思います……)
では、せっかくのこのコーチのレッスンを、何故3ヶ月でやめてしまったのか。
(続く……)